訪問看護ステーションの現状と未来:解決策を探る!

はじめに

こんにちは、インダストリア株式会社の千葉です。
今回は、訪問看護ステーションの現状と課題について、私が実施したインタビューを基に深掘りしていきます。

看護師の視点から、現在の課題と今後の解決策を探ることで、ご利用者さんとその家族が安心して療養生活を送れるようになるためのヒントを提供できればと思います。

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訪問看護ステーションの重要性と役割

訪問看護ステーションは、高齢化社会に伴い、在宅療養を希望するご利用者さんに重要な医療ケアを提供しています。具体的な役割は以下の通りです:

  • 定期的な医療的ケア:訪問看護師が定期的にご利用者さんの元を訪れ、必要な看護を実施します。
  • 日常生活の支援:ご利用者さんの生活をサポートし、生活の質を向上させます。
  • 精神的サポート:ご利用者さんとその家族に対する精神的なサポートも重要な役割です。

訪問看護ステーションは、ご利用者さんが住み慣れた自宅で安全に療養できるよう支えると同時に、医療機関の負担を軽減しています。

 訪問看護ステーションの現状と課題

ステーション数と利用者数の推移

最近のデータによれば、訪問看護ステーションの数は増加しています:

  • 2015年:9,064か所
  • 2020年:11,276か所
  • 2024年:17,329か所
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また、利用者数も増えており、2025年には約100万人に達すると予測されています。これに対して、看護師の数は不足しており、2025年(今年ですね!)には約12万人が必要とされています。

 直面する課題

訪問看護ステーションは、以下のような具体的な課題に直面しています:

1. 経営の安定性:小規模ステーションの経営難や報酬改定による影響。
2. 地域格差:都市部と地方でのサービス格差が存在する。
3. 人材不足:高額な採用コストと即戦力となる人材の不足。
4. 運営の違い:大規模と小規模の運営方針の違い。
5. 看護師の負担:24時間対応の負担増加、効率的なシフト管理の必要性。

これらの課題を解決するためには、戦略的なアプローチが必要です。

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ICTの導入とその課題

訪問看護ステーションでは、ICT(情報通信技術)の導入が進んでいますが、さらなる改善が求められています:

  • 電子カルテ:iPadを使用したカルテ入力や医療データの管理ができるシステム。
  • コミュニケーションツール:業務効率化のために、MCSやLINE WORKSを活用。

改善すべき点として、バイタルデータの自動入力や音声入力機能の導入が挙げられます。これにより、業務効率が向上し、より質の高いケアを提供できます。

記録業務の効率化と質の向上

記録業務の効率化は看護師の負担を軽減し、サービスの質向上に繋がります。以下の改善策が考えられます:

  • 標準化されたテンプレートの導入:記録の一貫性を保つため。
  • 教育プログラムの実施:記録スキル向上を目指すため。
  • AIの活用:記録作成を支援するAIシステムの開発。

オンコール対応と災害時対応の改善

訪問看護には緊急時の対応も求められます。具体的な課題は以下の通りです:

  1. オンコール対応の改善:電話での状況把握の難しさを解消するため、見守りカメラの導入が検討されています。
  2. 災害時の対応:患者の優先順位を自動で抽出するシステムが必要です。
  3. BCP(事業継続計画)の策定:災害やトラブルが発生した際に、被害をできるだけ小さくし、素早く対応できるようにするための計画です。

これらの課題に対してテクノロジーを効果的に活用することで、迅速な対応が可能になります。

情報共有の効率化

質の高い医療ケアを提供するためには、情報共有の効率化が不可欠です。サマリーの自動生成システムや多職種間での情報連携を強化することで、チーム医療の質が向上します。

まとめ:訪問看護ステーションの未来

訪問看護ステーションは現在、様々な課題に直面していますが、これらの課題は同時に改善の機会でもあります。ICTの積極的な活用や人材育成、経営基盤の安定化が、持続可能な在宅医療の実現に向けた鍵となります。

特に、電子カルテの改善や情報共有の自動化は喫緊の課題です。これにより、訪問看護ステーションは患者とその家族のQOL向上に大きく寄与し続けることができるでしょう。そして、社会全体で訪問看護の重要性を認識し支援していくことが、安心して暮らせる社会の実現に結びつきます。

最後に、訪問看護に従事されている方々に心より感謝申し上げます。

私たちインダストリア株式会社では、音声認識と生成AIを活用した業務効率化サービスを開発中です。
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