AIと看護師の協働?人間味を失わない新たな医療のかたち

はじめに

こんにちは、インダストリア株式会社の千葉です。弊社代表の宗よりバトンタッチをして今回は、看護師の視点からAIと看護師の協働についてお話させていただきます。

私は看護師を経験しております。今回は、看護師の視点から経験談も交えて疑問点や今後の課題なども考えていきたいと思います。

AI(人工知能)の進化によって、医療の現場にも大きな変化の波が押し寄せています。この変化は、看護師の働き方にも少なからず影響を与えています。

AIの得意分野は、データの分析や予測、そしてルーチン作業の効率化。
一方で、看護師は患者さんとの信頼関係を築き、状況に応じた判断をし、相手の心に寄り添う「人間らしい」ケアをすることが強みです。この両者が協力し合えば、これまで以上に充実した医療を提供できる未来が訪れるかもしれません。(そう切に願っています!)

今回は、AIと看護師がどのように協力し、より良い医療を目指していけるのか、その可能性についてお話ししていきます。

AIが支える患者ケアの未来

AI技術が進化することで、患者さんの状態を予測する力が高まっています。この技術を活用すれば、たとえば以下のような分野での貢献が期待されています:

  • 慢性疾患の管理:糖尿病などの血糖値の変動を予測して、病気の悪化を防ぐ手助けをする。  
  • 急性期のケア:敗血症や心不全など、命に関わる状況を早期に察知して対応する。  
  • 精神衛生のサポート:うつ病や自殺リスクなどの兆候をとらえ、早めにサポート体制を整える。  
  • 手術後の経過管理:術後の合併症や再入院のリスクを減らすための予測を行う。  
  • 薬の適切な使用:個人の体質に合わせて薬の効果や副作用を予測する。
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たとえば糖尿病の患者さんの場合、これまで医師や看護師が食事内容や運動量などを把握するだけだった作業が、AIの助けを借りることで、精密に血糖値の変動を予測することが可能になります。
また、ウェアラブルデバイスを使えば、リアルタイムで患者さんの状態を見守ることもできます。

それでも、AIはあくまで「サポート役」です。
実際のケアにおいて、AIが提示するデータをどう解釈し、どのように活用するかは、やはり医療従事者の判断にかかっています。患者さん一人ひとりの状況に合わせたケアを提供するためには、AIと医療従事者が手を取り合う必要があります。

AIが手助けする「共感的なケア」

医療現場において、患者さんとの信頼関係を築くことはとても大切です。ここにも、AIは力を発揮し始めています。たとえば、以下のような役割を果たしています:

  •  患者さんからの質問に24時間答える。  
  •  心配事を抱えた患者さんに共感的な対話をすることで、不安感を軽減する。  
  • 患者データを分析し、一人ひとりに合わせた健康アドバイスを提供する。  

最近では、AIが高齢者の孤独感に寄り添ったり、心理的なケアを行う試みも始まっています。特に、遠方に住むご家族や施設にいる高齢者にとっては、この技術が大きな支えになることでしょう。

とはいえ、AIだけではカバーしきれない場面もあります。
たとえば、終末期のケアや深い感情的なサポートが必要なケースでは、人間だからこそできる細かな対応が求められます。

こうした場面では、看護師の経験や感性が欠かせません。

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AIが変える看護師の働き方

AIは、看護師の日々の業務をサポートする存在として、すでに活躍を始めています。以下のような分野での効率化が進みつつあります:

1. 看護記録の自動化
   AIが音声入力や文章解析を行い、看護記録を自動で作成。これにより、記録作業に追われる看護師の時間を大幅に削減し、患者さんと向き合う時間を増やせます。

2. 患者さんのモニタリング
   AIがリアルタイムで患者さんの状態を監視し、異常が起きた場合に医療スタッフへ通知。夜間や緊急対応が必要な場面でも効果を発揮します。

3. 業務のスケジュール管理
   過去のデータを活用して、スタッフの配置やケアのタイミングを最適化。これにより、残業時間が減り、看護師の負担軽減にも役立ちます。

こうした技術は、看護の現場における働き方を大きく変える可能性を秘めています。忙しい中で患者さんに目を配る時間が増えれば、ケアの質も自然と向上しますよね。

遠隔医療とAIの役割

最近では、遠隔医療の現場でもAIが活用されるようになっています。
特に、移動が難しい患者さんや、医療機関へのアクセスが限られている地域では、AIが大きな助けになります。
たとえば、

  • バイタルサインを測定して記録する。  
  • – 患者さんの症状を聞き取り、適切なアドバイスを提供する。  
  • – 高リスク患者を早期に発見し、迅速に対応する。  

患者さんがご自宅にいながらケアを受けられる「訪問医療」とAIの組み合わせが進めば、私たち看護師の働くスタイルも変化していくでしょう。

まとめ AIと看護の未来

AIと看護師が協働する未来、それはより「人間らしい」医療の実現を目指す挑戦です。AIが私たちの負担を減らし、重要な情報を提供してくれることで、看護師は患者さんに寄り添い、その心身に応える時間を増やせるようになります。

もちろん、AIの使用には課題もあります。
プライバシー保護やデータセキュリティの確保、そしてAIとどう向き合うかという看護師自身のリテラシー向上も必要です。しかし、それらを乗り越えた先には、より質の高い医療サービスが待っているはずです。

おわりに

医療に感情や思いやりを欠かすことはできません。
AIがそれをどう支え、人間がどのようにそれを活かしていくのか 。
これからの私たちの挑戦は、そんな未来を築くことにあります。

ちょっと聞きなれない、単語があったかもしれません。私も、毎日試行錯誤しながら医療と看護とそしてAIとの協働を考え行動しています。

私たちの手で、新しい医療と看護の形を生み出しましょう!

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